会陰切開とは：出産知識集

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会陰切開とは

肛門と膣の間やその周りの筋肉を会陰といい、妊娠中はホルモンのバランスで会陰が伸びやすくなっています。出産時には赤ちゃんの頭がこの部分をゆっくりと広げて出てくるのです。
赤ちゃんの頭が引っ込まなくなった時に会陰の伸びが悪く、裂けてしまいそうな時や、赤ちゃんの頭がつっかえてしまい、心音が落ちてきた場合には、会陰にはさみを入れて出やすくしなければなりません。
痛そうだとか赤ちゃんの頭に傷がつくのではと心配されるママが多いようですが、会陰切開を経験したママたちの多くは、陣痛の痛みのほうが強いため、会陰を切られたことに気づかない場合が多いようです。切る場合には局部麻酔をする場合としない場合があります。

会陰切開のメリット・デメリット

会陰の伸びが悪いため赤ちゃんの頭や肩で会陰が裂けてしまうことを会陰裂傷といいます。この場合、会陰切開する場合より傷口の治りが悪かったり、痛みが長引いたりすることがあります。これを予防するためにも、会陰切開するのです。
しかし、1985年に出されたＷＨＯの勧告で、会陰切開は母親に不快感を与えるというデメリットもあるため、必ずしも、全員に行う必要はないとされており、国内の産院の中でも、少しずつではありますが、会陰切開を行わないところが増加しています。
また助産院では医療行為となるため、会陰切開は行いません。助産師と一緒にゆっくり時間をかけながら、会陰を十分に伸ばして出産するのが、助産院の特徴の1つです。万が一裂けた場合でも助産師がクリップで留めたり、縫ったりしてアフターケアをしてくれます。

会陰切開した後は？

会陰切開や会陰裂傷によって出来た傷は、赤ちゃんと胎盤が出た後に縫い合わせます。縫う糸は溶ける糸と溶けない糸があり、産院の方針によって、どちらを使用するかは異なります。
溶ける糸は、4～5日で溶けるものから、2週間くらいで溶けるものなど、太さによって日数が違います。溶けない糸の場合は、出産後4～5日してから抜糸をします。抜糸をすると今まで感じていた引きつった痛みがずっと和らぎます。
会陰切開や会陰裂傷した後の痛みの強さは、傷の深さによっても違います。早い人で数日、ほとんどの方が1週間くらいで痛みが和らぐそうです。入院中に痛みがひどい場合は、そう申し出れば、座薬や錠剤の鎮痛剤を処方してもらうこともできます。